今年の「鉄路展」は、近年最良の好天のもと、9月10日(日)17時で14日間の展示を無事終了いたしました。
最終日の会場の様子とともに、閉幕のお礼を申し上げます。
9月も中旬を迎え、小樽に吹く風は確実に夏のものから秋のものへと変わっていきます。
小樽の街中を南北に伸びる一本の鉄路を吹き抜ける風に吹かれ、季節の狭間を感じながらの14日間。17回目を迎えた『2017 小樽・鉄路・写真展』は、9月10日(日)17時をもちまして、無事全日程と展示を終了することができました。
今年も約1時間半で作品が全て搬出され、夕空の下には一本のレールと遊歩道。今年も写真で埋め尽くされたテーマ「小樽」の壁は木肌に戻り、足元には夏草、そこで秋の虫の音が響いていました。
会期を通してほぼ全日晴れという絶好の気候に恵まれ、また多彩な催しが行われ大型クルーズ船が相次いで入港し、函館本線では往年を彷彿とさせる特急「ニセコ号」が走るなど小樽の街が賑わった中、本展にも昼夜、たくさんの皆さまにご来場いただくことができました。
今年は昨年を大きく上回り、29名の出展者と、個人作品/テーマ・看板含め1,000点近い作品が集いました。作品や展示方法が質量ともに充実し、また樹木や倉庫の壁などを活かした「鉄路展」らしい展示がさらに増えたこと、そして初出展者を多く迎えたことで、より見応えのある展示を実現できたものと思います。会期途中に開催された恒例のワークショップ(写真を見る会)では出展者同士活発なレビューが交わされ、またできるだけ会場に足を運ぶことで作品への反応を直に感じるとともに他の出展者の作品を見ることで、これからの創作活動へのヒントを得て、作品を通した自己表現への意気込みを高める場ともなっています。
皆さまの印象に残った作品・出展者はありましたか? 今年もたくさんのご感想やメッセージ、アンケートへのご回答をいただきました。今後の作品づくりや写真展の活動に、大切に生かさせていただきます。
また、会場近隣の皆さま、土地管理者の小樽市役所さま、照明設営の石崎電気商会さまはじめ、皆さまのご理解とご協力にも、改めてお礼申し上げます。
本展も今年で17回目ですとお話しすると、「長く続けておられるんですね」とのお言葉をたくさんいただきます。毎年夏の終わり、この旧手宮線に集まり、真剣に自分の表現に向き合い発信し、そして自由に楽しむ。それを楽しみに私たちも集まっております。
小樽という街が持つ尽きせぬ魅力の源泉。それは、この街で育まれ守られ、表通りで路地裏で、埠頭で山裾で、住む人が来る人が紡いできた歴史が、地層のように重なり、そしてこの旧手宮線のようにつながり続けてきた中にあります。本展もその地層の、つながりの中にあると信じます。
『2018 小樽・鉄路・写真展』に再び集うことを楽しみに、この場所だからこそ、そして写真だからこそできることに挑み続けながら、新たな仲間も迎えて、またここから撮り始めます。
来年も、夏の終わりにお会いしましょう。今年も本当にありがとうございました。
●『2018 小樽・鉄路・写真展』は、2018年9月3日(月)より9月17日(月・祝)まで開催の予定です。詳細は決まり次第お知らせいたします。
(ウリュウ ユウキ)
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