北海道の夏はあっという間に過ぎ去っていきます。その夏の終わりを感じながら、今年も小樽の空の下に写真を持ち寄り、唯一無二の空間を作り出す2週間。
第15回の開催となった『2015 小樽・鉄路・写真展』は、9月13日(日)17時をもちまして、無事全日程・展示を終了することができました。約2時間程で会場から全ての写真が搬出され、もとの静かな鉄路に戻りました。
前半は夏の名残の好天、後半は曇りや雨風の続く日となりましたが、晩夏の空の下に30名の出展者と作品が集い、写真と人が交わり行き交う鉄路展ならではの空間を作り出すことができました。会期中出展者同士で行われたワークショップ(写真を見る会)では活発なレビューも飛び交い、これからの表現への新たなきっかけや意欲となりました。鉄路展は出展者の参加意識を大切にしながらここまで継続してきましたし、これからもそうあり続けたいと思っています。
皆さまの印象に残った作品・出展者はありましたか? 会期中、今年もたくさんのご感想やメッセージ、アンケートへのご回答をいただきました。今後の作品づくりや写真展の活動に、大切に生かさせていただきます。
また、会場近隣の皆さま、土地管理者の小樽市役所さま、照明設営の石崎電気商会さま、取材・掲載をして下さった報道各社さま…皆さまのご理解とご協力にも、改めてお礼申し上げます。
一昨年の当会場の遊歩道化に見られるように、街は変化することによって生き続けます。歴史とロマンの街・小樽も、変化と無縁ではいられません。しかし、変わり続ける街の中に変わらない光景があるように、135年の歴史を持つこの旧手宮線を舞台に開催する本展も、毎年作品や出展者は変わり続けながらも、変わらない思い…一枚の写真に、自分の表現に素直に、真剣に取り組むことを不変の理念に、またその理念に共感していただける新たな仲間を加えながら、これからも続けていきます。写真が持つ力を信じ、自由に表現し、見る/見せることの喜びを共感、共有し、『2016 小樽・鉄路・写真展』に再び集いたいと思います。
また来年の夏の終わりにお会いしましょう。今年も本当にありがとうございました。
●『2016 小樽・鉄路・写真展』は、2016年8月29日(月)より9月11日(日)まで開催の予定です。詳細は決まり次第お知らせいたします。