【お知らせ】本年度(2013年)の開催中止について

例年、皆さまには『小樽・鉄路・写真展』へご来場、またご参加、ご支援くださいまして、厚く御礼申し上げます。

さて、本展の会場として8月末から9月上旬にかけて中央通り付近・マリンホール裏をお借りしてきた旧手宮線跡地は、ご存じの通り中央通り〜寿司屋通り間が遊歩道として整備されておりますが、土地管理者の小樽市ではこの度中央通り〜旧手宮駅(小樽市総合博物館)間の未整備区間も同様の整備に着手することとなりました。
本年度に入り予算が計上、5月には入札により工事業者も決定し、まず本年度内に本展会場を含む中央通り〜臨港線までのエリアの工事が始まる予定です。
本展では今年も9月2日(月)〜16日(月・祝)の開催を予定し、写真展期間中に例年通り会場付近のエリアをお借りできるよう交渉してまいりましたが、上記の理由により利用を断念せざるを得なくなりました。

『鉄路展』は、夏草に埋もれる旧手宮線を舞台に、毎年手作りで作り上げてきた写真展です。この場所であってこその写真展だと、改めて思います。
また仮に遊歩道で開催する場合、管理者を常駐させる必要が生じ、夜間には作品を撤収する必要もあります。24時間/2週間、オープンエアの空間で自由に写真を見る/見せるという本展のコンセプトを継続することは、現状では今後困難になってきます。

こうしたことから、実行委員会では本年の『小樽・鉄路・写真展』を中止とし、これまでの形式での本展を一旦終了することといたしました。

2000年のスタート以来昨年で13回の開催を重ねてきた本展の幕を一度下ろすことは私たちにとって苦渋の決断であり、今年もぜひ開催し、皆さまとここにしかない空間と時間を作りたかっただけに、このようなお知らせをしなければならないことを大変残念に思っております。
開催を楽しみにして下さった皆さま、特に出展を希望されていた皆さまには、お知らせが遅くなりましたこと、またこのようなかたちになりましたことを、深くお詫び申し上げます。

毎夏の終わり、この空間に集い、写真と街、そして人との出会いと交差を作り出すことができましたのは、ひとえに本展を支えて下さいましたすべての皆さまのおかげです。
これまでにご来場下さった地元、近郊、遠来の全てのお客さまに、心から御礼申し上げます。
小樽市さま、スタート当時の土地所有者のJR北海道さま、ご近隣の住民の皆さま、毎年照明を設置して下さった石崎電気商会さま等、関係者各位のご理解とお力添えにも、厚く御礼申し上げます。
また、これまで作品と共にご参加下さった皆さまにも、御礼申し上げます。唯一無二の、写真と人が向き合う空間をご一緒に作り上げたことが、これからの皆さまの写真や表現の原動力となることを改めて願っております。

本展を通じ、出展者のネットワークは大きく広がりました。私たちはこれからも撮影会やワークショップなどを継続し、愛すべき小樽を撮り続けます。
そしてまたいつか、小樽の街で皆さまとお会いできる日を楽しみに、新しい形で作品をご覧いただける場と機会を作りたいと考えております。

北海道最古、日本で三番目に長い歴史を持つ鉄路を舞台に開催してきた『鉄路展』の新たな旅立ちをぜひ応援していただければ、これに過ぎる喜びはありません。

13年間、本当にありがとうございました。これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2013年7月5日
小樽・鉄路・写真展 実行委員会