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北海道・小樽。北海道開拓の起点となったこの街は、北海道で初めて鉄道が走った街でもありました。
1880年(明治13年)、内陸の幌内炭坑からの石炭を小樽港へ運ぶことを目的に日本で3番目に建設された鉄道……手宮線の跡地を会場に、毎年夏の終わりに地元を始めとする写真愛好家・学生たちが集い、開催してまいりました野外写真展が、私たちの『小樽・鉄路・写真展』です。
原則毎年8月最終週~9月第1週の2週間開催しております。2013年、会場敷地である旧手宮線の小樽市による再整備のため当年の開催を中止せざるを得なくなりましたが、翌2014年、新装なった遊歩道を会場に再開し、今年・2015年で第15回を迎えます。

『鉄路展』は、毎年出展者が自ら会場づくりをするところから始まります。そして一枚、また一枚と写真が集まってきます。
この歴史ある場所で写真を展示することへの誇りを胸に『鉄路展』という言葉を名前に冠していますが、決められたテーマおよび審査はありません。あくまでも自らの表現に正直で、真剣であること。そして、原則として出展者自ら搬入・搬出をし、協賛金として運営費用を出すこと。これだけを参加の条件として、たくさんの皆さまのご協力のもと、運営はすべて自らで行ってきたからこそ、参加者が自信をもって自らの作品を世に問える。これもまた『鉄路展』の誇りです。
例年春より会議を開くとともに、随時小樽の街を歩いての撮影会を行い、会期以外にも出展者同士が写真を見る・見せ合う環境づくりも大切にしています。

小樽・札幌の学生や社会人、プロカメラマンも、趣味で写真を楽しむ人も。とにかく多彩な出展者が特徴です。作品の多くはこの街・小樽を被写体としたものが多いですが、もちろん風景、人物などその被写体は多岐に渡ります。
また、野外展ということで見せ方には出展者がアイデアを凝らしており、『鉄路展』の大きな見どころとなっています。
各出展者個人の作品の他にも、沿線の倉庫一面に「自分にとっての小樽」をテーマとした写真を貼り尽くしたテーマ展『小樽』を、2008年より同時開催しており、今年も開催いたします。

『鉄路展』は会期中24時間終日会場を開放し、夜には作品がライトアップされ、日中とはまったく違った雰囲気の中でお楽しみいただくことができます。
会場に設置している感想ノートやアンケートには、例年地元のみなさまはもとより、道外からおいでの旅人のみなさまからもメッセージをいただいています。

たくさんの人々の情熱とお力添えで開催してきた『鉄路展』。開始から15年、大きく広がった出展者のネットワークを大切に、これからも毎夏の終わりに皆さまとこの街・小樽に集えることを楽しみに、活動を続けていきたいと思っています。

少し前のデータですが、2011年の展示の様子はこちらをご覧ください。